さらば東京モーターショー

僕はクルマへの興味は非常に薄い。特に技術的なことにはまったくといって関心がない。昔乗ってたクルマもスバルのディアスクラシックという、花屋さんがよく使ってる軽のワンボックス。

単に見た目と、エンジンがクルマの後方に付いてるからうるさくないからといった理由だった。

だから、いわゆる「新車発表」とか、フルモデルチェンジとかにはあまり興味がない。「じゃ、なんでモーターショーなんか行くの?」といぶかる人も居るだろうが、そんな僕でも存分に楽しめるのが「モーターショー」だからなのだ。

東京モーターショー
10月24日(土)〜 11月4日(水)幕張メッセ
前売券 一般:1,100円(中学生以下無料)
http://www.tokyo-motorshow.com/


東京モーターショー」というのは、単なるクルマのイベントではなかった。
それはイベントの王様とでもいうべき、2年に一度の広告業界のお祭りだった。
会場は幕張メッセ、あの広大な場所をすべて使い切って、世界中のクルマメーカーが、ここ一番のプロモーション活動をしていた。
単価が高い商品は、広告費だってバカ高い。だからこそ、他のどんなイベントよりも、派手で、質の高い手法が火花を散らす。

しかし、しれらは全て過去形・・・。
東京モーターショー2009は、米国ビッグ3(GM/フォード/クライスラー)が出展をとりやめ、国内では日野自動車三菱ふそう トラック・バスなど国内商用車メーカー4社が出展を取りやめた結果、出展数は前回に比べ120(1政府、119社)減った126(3政府、1団体、122社)となったそうだ。
会期は4日短縮の13日間、展示面積は今までの半分!
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20090324_76259.html


一番楽しんだのは4年前に初めて行った時じゃないかしら。
特に感動したのは「トラフィック戦隊アンゼンジャー」ショー。

千葉県警の警察官、婦警さんというのを仮の姿として、(交通ルールを守らない)悪の暴走組織マッドと、戦いを繰り広げるという、戦隊モノのパロディなんだが、コレが非常によくできてて、大人も爆笑しながら楽しめる内容だった。

■このレポートがよくまとめてます
http://minkara.carview.co.jp/userid/132018/blog/801923/



2年前は、やっと(落ち着いて)各社のブースをちゃんと見て回って、トヨタのブースのできの良さ、特に映像のつくりの質の良さに感動した。後日、その映像がメディア芸術祭に出品されていたのも納得なものだった。



そして、今年。確認のために、見たトヨタブースの映像は酷いものだった・・・。
「酷い」というのはあまりに酷だが、前回の映像のクオリティからすると、そう言わざるをえないほど、ありていで、しかも、質が・・・・。

このCGの表現と、質は何・・・・


見せ方も、隣のダイハツブースの方が、全然凝っていて、まるで「予算をかけないからこういうことになるんですよ」と、制作側がアピールしているかのよう。

この小さなディスプレイは何・・・・



そんな中、Hondaのブースは、見せ方もエッジが立っていて、メッセージが全面に出ていて、しかもクール。なによりステージが素晴らしくよかった!
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でもね、実にそれは、前回までのモーターショーではとっても平均的なステージであったかもしれない。
このレベルの「見せ方」が火花を散らしてたからこその「お祭り」感だったと思うのです。


東京モーターショー2009 で一番よかった
Hondaブース メインステージ


そんでもって、こんな「日本」的な裏ばなしがあろうとは・・・

>ホンダはステージにパントマイマーを起用。「1社が、派手な演出はお金がかかるからいやだと言い始めたのをきっかけに、舞台を自粛しようという暗黙の流れになった」(業界関係者)中、自動車メーカーブースでは唯一の本格ダンス演出。これに対して「ホンダは派手すぎる」とクレームをつけたメーカーが出たが、「自粛しなければいけないという明確な取り決めはない」(自工会関係者)ということで問題なしとなった。
http://response.jp/article/2009/10/26/131417.html


ガッカリ感が強くて、(クルマ好きではない自分には)あんま見るものなかったんで、3時くらいには帰ってしまったんだけれども、それでも10時〜3時までは楽しめるくらいのイベント。ふつうのイベントです。
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ミニスカポリスのクルマに乗車できたり。



保育園くらいの男の子が、手に持ってた、スケッチ。
ワクワクが詰まってる。
少年よ、「モーターショー」はこんなもんじゃないんだぜ!と言ってあげたかった。