展示 大友良英「ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置」展

1時間ほどこの空間に居た。

大友良英「ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置」展
7月04日(土)〜2009年08月09日(日))明治神宮前 Vacant Vacant 2F
入場500円/DVD付チケット1000円(限定500)
http://www.n0idea.com/vacant/event/entori/2009/7/4_without_records.html


音と光のインスタレーション、原宿の広めのカフェの2階いっぱいに広げられた100台の古いポータブル・レコード・プレイヤー。「without records」の名前のとおり、そのプレイヤーにはレコードは載っていない。


計算/偶然
約100台のポータブル・レコード・プレイヤーは、プログラムで制御されてON/OFFされ、吊された電球たちもやはり、プログラムで制御されている。

>同じ瞬間は会期中一度としてありません。いくつかの特徴的なシーンはありますが、これも毎回実は異なります。なので同じものがある周期でくりかえされているわけではないのです。ただし、おそらくは1時間以上いれば、だいたい全ての状態を聴ける可能性は高い・・・というような感じです。時間とともにターンテーブル自体の変化もあるので、日を変えて見に来てもらえれば様子が変化してるの実感できるでしょう。
大友氏のBLOGより
http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/


音も光も、その時に感じるものだけなのに、とても偶然とは思えないものに出逢える。
部屋を徘徊すると、音の印象も光の印象も、全く違ってくる。いわゆるステージ&スピーカーというものがない会場には、きっと「ベストポジション」というものがない。

自然/人工
カタンカタンという走る電車の音。子どもがこぐブランコの音。町工場のトンカントンカン響く音。人がつくった音なのに、限りなく自然に近い音。100台のターンテーブルからは、そんな音が聞こえてくる。


不安/安堵
気が狂うかもしれない。逃げ出したくなるかもしれない。子宮で胎児が聞く音はこんな音に近いのかもしれない。
そして1時間ほどこの空間に居た。


山口での"without records" - YCAM Otomo Yoshihide / ENSEMBLESの様子


展示のチラシによると、ENSEMBLEは1つの「展示」を表すタイトルではなく、今後様々な形で、様々な場所で展開されていくそうだ。気にしていこうと思う。



参考URL:
大友良英「ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置」展
http://www.n0idea.com/vacant/event/entori/2009/7/4_without_records.html
大友良英のJAMJAM日記
http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/
ENSEMBLES公式サイト
http://www.ensembles.jp/