DVD用エンコードについて

VBR/CBRで錯綜があるようなので。

VBRの基本的な考え方は、全体をディスクに収められるビットレートでは尺が長くてMAX割り当てられない場合に、より効率良く(動きが速かったり情報が細かいフレームに)ビットレートを割り振るためのもので、1passか2passかというのはこの時の解析を2回行うか1回で済ませるか、という時の話ですから、おまじないのように画質が向上するという物ではなく、MAXで割り当てられるのに使っても時間ばっかり食ってしまうだけですので念のため。

尺が短くて全編に最大ビットレートを割り当てられるならどの部分にも最大の情報量が使えるのでVBRもCBRも画質に大差は出ませんから(逆にあえてVBRにして低いレートも設定する意味がない)、1回で済むほうが時間短縮になります。

また、MAXレートはDVD Video規格(SD)上、
・制御データや字幕なども含めたストリームの上限=10.05Mbps
・このうち映像+音声は9.8Mbps
・目安としてPCM音声は1.5Mbps
・ドルビー2ch=192kbps、5ch=448kbpsが設定の目安
・音声がどちらかによって映像のMAXが決まる

となります。
#Media Calculatorなどのツールを使うと簡単に割り出せます。

また、9.8Mbpsは規格上の数値で、ビデオエンコーダーによっては映像の状態によって設定した上限値を瞬間的に越えるものも少なくなく、 DVDプレーヤーで訂正できない場合エラー(ベリファイをかけるとはじかれる)となりますので、マージンを大目に取る(経験上、合計で9.5Mbps以下)のが安全です。