【FinalCut】Panasonic DVXの24P素材を扱うには?

PanasonicのDVカメラ、AG-DVX100シリーズには

・24P
・24PA

という二つの24Pモードがあります。

これらをFCPで取り込んで編集する場合、シーケンスなどの設定はそれぞれ次のようになります。

●24Pモード
これはテープ上では60iになっていますので、通常のDV(DV-NTSC 48kまたは32k)で取り込み・編集します。

●24PAモード
このモードで撮影された素材もテープ上では60iですが、用途に応じていずれかの取り込みが行えます。

1.60iの通常のDVとして取り込む
この場合、特になにも意識する必要はありません。

2.24Pとして取り込む
この場合は簡易セットアップを「DV-NTSC 24p(23.98)アドバンスドプルダウン削除」に切り替えてから取り込み〜編集を行います。



★理解のポイント
まず、そもそもDV規格(DVテープへのDVフォーマットの録画)においては「24フレームというものは存在しない」という大前提を頭においておくとよいでしょう。

ではDVX100の24P撮影とは何か?というと、DVX100では
 1.レンズ〜CCDまでは24Pで撮像
 2.カメラ内のプロセッサーで60iに変換
 3.カメラ内のDVデッキ部で60iの一般的なDVとして録画
ということを行って、DVテープに24Pの映像を記録しているわけです。

(つまり、フィルムでいうところのいわゆるテレシネを、カメラ内で行っているといえば分かりやすいでしょうか。)

これは他ならぬDV規格が24コマを受け付けないために、やりくりとして60iに変換しているというのが理由でしょうし、またこのおかげで他の一般的なDVデッキで再生できるようになっています。

では、折角24Pで撮影したものを24コマで編集したい、と行った場合にどうするか?ということになるかと思いますが、24コマを30コマに変換するにはなかなか数字的にも割り切りにくい間柄なので、DVX100の24Pで撮影した素材を24Pに変換して取り込むのはかなり面倒な知識と作業を要求されますので、ここでは割愛します。さほど24Pでの編集が重要でない場合は気にする必要も無いでしょう。

しかし、「最終的にフィルムにしたい(編集のコマと仕上げのフィルムのコマを合わせたい)」「プログレッシブの素材で編集したい」といったように24Pである必要がある場合もあるかと思います。

そこでPanasonicは、「どうせ撮っているのはフィルムじゃないし、あとで24Pに戻しやすいプルダウン方式を採用してしまえ」という発想で24PA(24Pアドバンスド)というモードをつくりました。

そして、「それなら変換しやすいね」ということで、FCPには“アドバンスドプルダウンを削除”という機能が追加され、やりくり的に60i記録されたDVビデオから余計な(アドバンスドプルダウンされた)コマを削除して24コマに戻せるようになっているのです。(これは60iで取り込んだ後からでも削除できます。)

ちなみに、24PシーケンスをDVデッキなどを通して外部モニターする際に、シーケンスのRTポップアップからプルダウン方式を選ぶことが出来ます(FCPがリアルタイムにプルダウンしてDV出力します)。

また、ここで選んだプルダウン方式で「ビデオにプリント」によってテープに記録できます。(「ビデオに編集」は仕組み上できないようです。)

もしくはフレームレートコンバーター系のプラグインで60iに変換したムービーを60iのシーケンスに書き出す方法もありますので、目的や仕上がりなどによって試してみてください。


☆いずれにしても、24コマでの編集〜仕上げが重要でなく「24Pの雰囲気だけを得たい場合」(特に最終的にテープに戻す場合)は、たとえ24PAで撮影したとしても60iで取り込んで編集したほうが無難です。

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以上FCUGのまっさんの記事より
http://ug.finalcutpro.jp/?m=pc&a=page_c_topic_detail&target_c_commu_topic_id=158&comment_count=2