After Effects® の夜 Vol.02


前回赤坂で第1回が開催されたAdobeAfterEffectsNight。今回は渋谷AXでのvol.2。
http://www.event-web.net/aen/


まあSP(販促)イベントなんで、あいだあいだにAdobe自身からの売り込み的機能説明があるにせよ、前回よりもさらに楽しめる内容だった。

特に、CS4が出て、しばらくたち、地味だけど実際の作業時には効いてくるような機能UPがチラホラと紹介され、結果もの凄く買いたい気持ちにさせられてしまった。


以下AfterEffectsCS4が欲しくなった理由たち


【MediaEncoderが単独アプリになって】
レンダリングしながらでもAEの作業ができるようになった!
今は、AEで長ものレンダリングの時は、飯や睡眠に割り当てたり、せっぱ詰まってるときには、FCPでの作業をしてたのが、なんとまあ、そういう調整を考えなくてよくなるんですね!
(こういうおかげで、休憩時間が無くなるという話が必ず出るんだけど、マジレスすると、休憩時間のたぐいを今まではレンダリング状況が左右していたのを、自分で左右できるようになっていくワケでビッグウェルカムなことなのよ)


【インターフェース強化】
★ネストの上位、下位に簡単に行き来できてもう迷わない
そのコンポジションが、ツリー構造のどこに位置しているのかが瞬時にわかるようになって、前後に行くのもワンボタン。これは便利。
検索窓がついたのも、たまにはいいかも。


【カトゥーンエフェクト】
★使いようによっちゃ、つかえそうだ。
以前からサードパーティーにあった、カトゥーンアニメ調にするエフェクト。でもこういうのって、なかなか1ボタンでロジャーラビットの世界になるかというと、そんなワケはないわけで。
で、前回もあったAE研究所のタナカカツキ研究員(http://www.kaerucafe.com/)&菅原そうた研究員(http://www.brosta.tv/files/interview/vol04/vol04_1.html)の研究成果発表は、笑えるながらも、キチンと、エフェクトの得意・不得意を導き出す興味深い内容でした。
特に、被り物や着ぐるみを着ることで、収録素材の色数を減らした上で、エフェクトをかけたり、CGでつくったムービーや、市販の素材集ムービーにエフェクトをかけてみせたのは、非常にカトゥーンアニメっぽくなっていて、膝を打ちました。ふざけてやってるように見えても、流石な人たちです。


【MOCHA】
★トラッキング性能が格段に凄いオマケアプリ
去年、放送機器展でAyato@Webのアヤトさんが、やはりMOCHAを使った、MOCHAでないとできなさそうな高度なtipsを紹介してましたが、今回は普通にトラッカーとして使ってて、そのあまりの精度の良さに腰抜けそうです。だって、ほぼコマが飛んでるのに、追っかけてるんだもにょ。
デモンストレイターの長添雅嗣さん(http://www.vis.vc/#/29)が見せてくれた作例も、EOS 5D Mark II で撮った立体映像用のやつで、それもまた興味深かった。


■ayato@webでのMOCHAを使った作例
http://www.ayatoweb.com/ae_lab/lab25.html


XMLデータの受け取り】
★プレミアにFCPのデータを渡すことができるようになった
なんとまあ、FinalCutProで編集したデータを、レイヤー構造も、クロップした設定もプレミアに反映されてました。で、そのデータをAEにもっていくと、クロップがマスクに変換されてんだよね。
オフラインをFCPでやって、つくり込みをプレミア&AEっていうのは、慣れれば楽かも。


【超強化された3Dワークフロー】
★3DオブジェクトにPhotoshopで色付けて、AEでぐりぐり動かす
実際に東弘明さん(http://white-screen.jp/2007/12/post_41.php)が、デモンストレーションでやってたんだけど、フリーの3Dオブジェクト素材をPhotoshopExtendedでぐりぐり彩色して、AEでぐりんぐりんと動かしてた。フリーのオブジェクト素材を使ってるのがミソで、オイラみたいに3Dソフト使えない人でも表現の幅を広げられるっつーことなんよ。ちょっとやってみたいッス。

★位置のパラメータが、X,Y,Zがそれぞれキーフレーム打てる
地味だけど、コレもビッグウェルカム!


こういう機能的な部分でも行ってよかったと思うんだけど、やっぱりなによりも、実際にバリバリ使ってる人たちが見せてくれる画づくりに対する「姿勢」とかがみえるのが何より刺激的だった。
ぜひ第3回も期待してます。(その時にはCS4導入してます!)


こぼれ話:
菅原そうたさんは、その日のために徹夜でつくったCGムービーが入ったUSBメモリを、ポケットから「コレに入ってます!」と元気よく出したら、シャーペンの芯ケースだったために、当日全く新たにつくったCGムービーが出せなかったんだって。やっぱり天才って、すべてが天才だわ。常人ではこんな間違いはできません!



■第1回 2008/7/11@赤坂BLITZでのレポート
http://www.adobe.com/jp/events/ae_night/index.html