『ミーアキャット』観て来ました

あの「モンティパイソン」〜「ミスタービーン」〜「リトル・ブリテン」を生んだ英国BBC制作の動物ドキュメンタリーです。

どんなに残虐で黒い笑いを誘われるかと思いきや、直球ど真ん中なストライクがバスバス決まる、ハートフルフル・小動物ストーリーでした。

・・・・あれ?でも、なんか直球すぎくない?

川口浩は〜洞窟に入る〜 カメラマンと〜 照明さんの〜 後から〜はいる〜
http://jp.youtube.com/watch?v=f7NLKmYIkGU

と、嘉門達夫先生は、映像の持つ嘘を見事に暴き出したわけだが、それ以降ボクらは、それが「ドキュメンタリー」と銘打たれていると、反射的にカメラマンさんと、照明さんの居場所を想像する脳味噌になってしまったのです。さらに、その後、森達也氏の出現により、ボクらは「ドキュメンタリー」と名乗っているものを観ると、それを直視するよりも先に、そこに映されなかったモノと、その背景を考えてしまうようになってしまったのです。

「ミーアキャット」のファーストカットは、穴から這い出ていくミーアキャットの尻を後ろからカメラがフォロー(追いかけ)し、穴から出て立ち上がるミーアキャットを捉え、それが主役のミーアキャットだと宣言して始まります。

え、小人が小人の機材で撮ってんの?

冒頭で、きっちり名乗りを上げた映画のトーンは、全編に渡りそんな調子で進んでいきます。

(映画のクライマックスの一つだけど、ドキュメントって考えたら、ネタバレって感じもしないし、ストーリーものとしてみたら、ネタバレかも、、、でもオチとかじゃないんで、書きますが)

たとえば、こんな具合、、、、

巣穴から離れて平原に食物を求めて平原に出てきたミーアキャット一家。

平原に立ち上がり、辺りを見回す一家のグループショット。

広い平原に立つ一家のヒキの画。
それは、小動物を狙う鷲の視点だ。

急降下する鷲、逃げ回るミーアキャット。草むらをかけわき逃げていくミーアキャットの主観映像。追う鷲の主観映像。

一匹のミーアキャットが捕まった。ヒキの画で、足に小動物をぶらさげた鷲(シルエット)。

呆然と立ち尽くす弟ミーアキャット。周りを見回し、兄の姿どころか、動くモノは何もない。(主観映像&ヒキの画)

平原に1本立つ樹木。その上には大きな鳥の巣があり、一羽の鷲の子ども。
そこに小動物をぶらさげた鷲がフレームイン。
「そうです。鷲もまた、お腹をすかせて子どもが、巣で待っているのです」
(ナレーション入る)

いやー脚本に忠実な動物のアクション、そして、それをフォローするカメラマンさんに、涙が止まりません。

・・・てな具合です。

最近の動物系ドキュメントって観てなかったんだけど、結構こういう感じなのかしら。
最後に流れるエンドロールに、結構な人数のVFXスタッフがクレジットされていたのが気になります。

【小2が斬る!「ミーアキャット」】

【ミーアキャット予告編】
http://jp.youtube.com/watch?v=Rd5OGxgOfdM

【ミーアキャット 公式サイト】
http://meerkat.gyao.jp/