モーションの付け方はデッサンと同じ

中野で行われた、「VJマサルのモーションデザインマジックPhase1」に参加。
http://www.attention.co.jp/creators_workshop/050305/index.html

3年程前に同じようにVJマサルさんセミナーに行ったことがあり、こういうふうにお話を聞くのは実は2回目。
前回そのセミナーでマサルさんのVJプレイを見た時にはかなり感動した。
「あー、やっぱり音と同じような感覚でビデオを”回す”人っているんだ」と。
流れる音に合わせ、リズムが刻まれていく映像。しかも、その場で生成されて行く。ビデオをJockyするうてのは、やっぱこういうコトなんだよなーと。
その他の映像づくりのお話も、かなりびっくりする内容も多く、「すごく勉強になりました」な感想を胸に帰路に着いたのを覚えている。

そして、今回またマサルさんのお話を聞いたわけだが、技術的な部分というのは、(それほどマサルさんも積極的に話してはいなかったが)それほど興味が湧かなかった。
それよりも、映像づくりに対する姿勢について、「うん、そうそう」とシンパシーを感じる部分が多かった。

例えば、「モーションの付け方はデッサンと同じ」という話。
絵を描く基本はデッサンで、デッサンを上達させるには、まず、モノをちゃんと見る事が大切。
映像で、何かに動きを付ける時にも、ちゃんと自然の現象を見ましょう。
というコト。

コレはCGの人と一緒にお仕事をするとスゴく感じる所で、「動き」をわかっていない、つまりキチンと付けられない人って、見ないんだよね。モノがどう動いているのか。
だから、こちらからのリクエストで「この自動車の停止が、自然な動きになってくれればいいよ」と言うだけでは伝わらない。
いちいち、「イーズをかけて、できれば停まった時に少し反動があって、、」なんて説明して、作ってもらったのを見せてもらって、「いや、もうちょっとゆっくり、、」なんてやりとりをしなければならない。もうこうなると、「自分でパラメータの所だけ触らせてもらった方が早いんだけど・・」という話なのだ。

ニュース番組のスタジオ風の背景をCGで作ってもらった時にも、もう最初から、「ビカビカ」の部分を作らないように発注したが、それでも鉄パイプ風の柱は、見事にビカビカで、綺麗に映り込みがあった。そんなスタジオ無ぇYO!

どうしてCGがCGに見えるのか?
お仕事でモノづくりをしている人には、そこを理解してもらって、コントロールできるようになって欲しいのだ。(っつーか、そいういうのをわかってる人とでないと仕事をするのは難しい)

マサルさんが言っていた、「まずは基本がわかっていれば、それをズらして作った時に、大げさに作った時に作品に厚みが出る」というのはまさに、その通りなのだ。

まぁ、いくら考え方が同じようなもんでも、作ってるものはまだまだなんで、「ヒトに見せて、おもしろいねぇ、と言われるもんをもっと作らなあかんなぁ」と心に誓いました。