「セデック・バレ」を観る前に

2011年の台湾制作映画

《タイトル》

原題「賽紱克·巴萊 /Seediq Bale(セデック・バレ)」
セデック=人
バレ=本当の、真の
登場するセデック族は、台湾に先住していた狩猟民族。「セデック」という言葉自体が「人」という意味であるため、「セデック・バレ」=「真の人」となるが、意味合いとしては、「真のセデック族」と考えた方がしっくりくる。

映画の中では、史実に忠実に、セデック語と日本語が使われている。

《歴史》

台湾は200年ほどの清朝(中国)支配の後に、日清戦争で日本が勝ち、1895年日本へ割譲され、第二次大戦で日本が敗れるまでは日本領であった。
日本は台湾の近代化を目指し台湾内の教育制度の拡充を行った。義務教育制度が施行され、義務教育以外にも主に実業系の教育機関を設置し、台湾の行政、経済の実務者養成を行うと同時に、大量の台湾人が日本に留学した。
また、上下水道や用水路などのインフラも整備していった。

映画は、主人公が15才、日本軍がやってきた1895年から始まり、主な舞台は近代化も進んだ1930年となる。

現在の台湾人の98%は漢民族
公用語は中国語(北京語)

《地理》

台湾は、沖縄よりもさらに南に位置し亜熱帯気候だが、標高の高い山が多く、高山部は気温が低く、雪も降る。
舞台となる霧社は、それほど山の上の方にある村。

《知っておいた方がいいこと》

「霧社」は「ムシャ」と読み、地名である。
劇中出てくる「◯◯社」というのは、「◯◯村」の意味で、会社ではない。
生蛮(せいばん)とは、現在は高砂族(たかさござく)と呼ばれている
台湾の高砂族のお酒は「口噛み酒(くちかみざけ)」という製法でつくられていた。原料(穀物や木の実等)を口に入れて噛み、それを吐き出して発酵させ、アルコールにしたもの。
頭目」(とうもく)=かしら、親分


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
映画「セデック・バレ」を観た後に
Wikipediaによる霧社事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%A7%E7%A4%BE%E4%BA%8B%E4%BB%B6

■「霧社事件」の原因と「霧社事件」その後
http://taiwanyuri.blog.fc2.com/blog-entry-392.html

■「第二霧社事件」について
http://taiwanyuanzhumin.seesaa.net/category/20038029-1.html

■ライムスター歌丸氏による評



参考にしたサイト:

セデック・バレ公式サイト
http://www.u-picc.com/seediqbale/about.html

wikipedia

町山智浩氏によるセデック・バレ紹介